南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 アジモフ博士お勧めのダイエット

 ものすごい減食や体操療法のような派手な方法を実行して友達をびっくりさせ、自分でも眼に見える効果をあげて嬉しがることはできる。だが、遅かれ早かれ(たいてい”早かれ”だが)手動調整にかけていた強い力が緩んで、肉体が食欲についての支配権を取り戻すとしたら、それがいったい何になるのか。
 食事のたびに、衝動が命ずるよりもちょっとだけ少なく食べ、それをいつまでも続ける方が賢明である。これに加えて、衝動が命ずるよりもちょっとだけ余分に運動や活動をし、これもいつまでも続けるのだ。毎日ちょっと少ないカロリーを摂り、ちょっとだけ余分に消費すれば、なるほど徐々にではあるが、極端な苦痛をともなわずに体重が減らせるだろう。また、長い眼で見れば結果もよいのである。なぜなら、これに忠実にしたがっているうちに、食欲調整機構をこの程度に軽く押し続けることが、苦しいどころか次第に楽になってくるのである。
 少なくともある一例についての長期間の研究では、かつて肥りすぎだった人が六ヶ月から一年ふつうの体重を維持できれば、その人のその後長期間にわたってそれを続けられる可能性があることが示されている。それはまるで食欲調整装置のコントロールを手で軽く辛抱強く押さえているうちに、長い習慣のせいでそれを続けるのが非常に楽になり、自動調節があらためて低い目盛りに合わされたかのようになるのだ。

「3 ひもじい人たち(第一部 生命)」より抜粋


急がばまわれ

一休さん風にいえば、

「焦らない、焦らない、

一休み*1、一休み」

*1:過激な運動は避けましょうの意味で。

 "Futures in Biotech: 2"

老化を遅らせる遺伝子

Dr. Guarente started his work by studying aging in brewers yeast. In those experiments he identified a gene, called SIR2, that was responsible for dramatically extending the life span of yeast. It was soon found in other organisms such as round worms, fruit flies, and even mammals including humans for which there are 7 orthologs (or versions).

と、この老化現象を遅らせる遺伝子SIR2。ついでに、病気の進行まで遅らせ、あるいは、病気の予防にまでつながる場合もあるとのこと。しかし、この遺伝子を活性化させる条件というのが、低カロリーの食事制限。30%から40%減少、つまりほとんど飢餓状態です。食が足りない時は、寿命が伸びて、出産可能な年齢も伸びる。食糧難が終わるまでは子供を産まない。でも、子供が産めるように身体を準備しておく。と、いった感じだそうで。
 
 だからと言って、いきなり食事制限をしてはいけません。あくまで、まだ実験状態です。この超低カロリー食事制限しなくても、この遺伝子活性化を促せることのできる薬剤を研究中です。その間、我ら一般市民にできることは、適食適運動、摂取するオイルは良質のもの(オリーブオイルがお勧めとか)と、この研究している博士もおっしゃってます。そうして、しのいでいれば、10年後ぐらいにはこの薬が開発できると思うぞ、と、とても希望的。インタビュー者の一人が、私は今50代ですが、遅すぎますか、との質問に、歳をとっていても何らかの効果はあるはず、との、お答え。
"There is still hope for me."

ですよ、みなさま。

もとを聞きたい方は、こちらよりMP3ファイルをダウンロードできます。

"Futures in Biotech 2: Dr. Leonard P. Guarente on Aging"