南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

大作の中の大作 デューン・シリーズ、の、続き

先日の続きです。ポール・アトレイデがめでたく砂の惑星、アラキス、又の名をデューン、の、支配権を取り戻し、一応世界の勢力バランスを回復して、めでたし、めでたし、の、第一作。しかし、彼の困難は、続きます。

第二作、デューン砂漠の救世主 (ハヤカワ文庫 SF (100))
第一作も、腹黒い人間がわんさか出てきますが、それに輪をかけて、暗くなります。ポールに対する各々の勢力群が、何とか盛り返そうと、四苦八苦。予知能力に目覚めたポールは、この勢力争いを盾に受けながら、世界を網羅する聖戦を避けるため、一番辛い運命に自分を駆り立てます。

第三作、デューン砂丘の子供たち (1) (早川文庫 SF (320))デューン砂丘の子供たち (2) (早川文庫 SF (326))デューン砂丘の子供たち (3) (ハヤカワ文庫 SF (329))
ポールが去った後、残された双子が、終わる事なき勢力争いの中で、成長していきます。

第四作、デューン砂漠の神皇帝 1 (ハヤカワ文庫 SF 543)デューン砂漠の神皇帝 2 (ハヤカワ文庫 SF 545)デューン砂漠の神皇帝 3 (ハヤカワ文庫 SF 549)
この話は、かなり辛い。双子の一人が、あの巨大ミミズ、何て言ったら、ファンに怒られるな、フレーメンには殺される、あのワームの化身となって(合体して、長いワーム胴体の先に人間の顔がついてます、これは映画化したら、受けると思う)、長い長い間、圧政とも言える君主ぶり。とにかく、人が殺されてばっかり、反抗してばっかりで、シリーズの中で一番暗い話。でも、ここを乗り切ると、次から上昇線。

第五作、デューン 砂漠の異端者 (1) (ハヤカワ文庫 SF (598))デューン 砂漠の異端者 (2) (ハヤカワ文庫 SF (604))デューン 砂漠の異端者 (3) (ハヤカワ文庫 SF (612))
新たな元気な登場人物が続々登場で、第一作のあのユニークな設定への新鮮な驚きが又、味わえます。女性ばかりの宗教集団、ベネ・ゲセリットが物語の中心となってきます。

第六作、デューン 砂丘の大聖堂〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)デューン 砂丘の大聖堂〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)デューン 砂丘の大聖堂〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)
個人的には、興奮度第一位。超人、奇人が、後から後へと出現し、宇宙狭しと大活躍。深宇宙への進出を果たして、大団円。

と、ここまでで残念ながら、フランク・ハーバートの手による砂の惑星の世界は終末を迎えてしまいます。しかし、シリーズはここでは終わりません。息子さんが、父が残した原稿をもとに、続けるんですね。で、日記も、又、続くです。