南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 チーム・アメリカ★ワールドポリス Team America World Police 評価不可能


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又、ものすごいのを見てしまいました。何だか、頭の中を引っ掻き回された気分。と、いっても、ミステリーではありません。ものすごいブラックコメディー。もう、真っ黒もいい所。


大体、初めから終わりまで、放送禁止用語の連続。子供には絶対、絶対、絶対、見せられません。人形なんですけど、血みどろで、切られる、撃たれる、爆破する。酔っぱらって戻して、突っ伏す。挙げ句の果てに、ベッドシーンが、、、非常に不気味。アニメ「サウスパーク」も大人用で激辛ですが、「サンダーバード」っぽい操り人形で、ここまでやるとは。


アメリカ公開はちょうど、大統領選の前。あるインタビューで
質問者「この映画を見終わって、投票する大統領を変えた人がいたら、責任を感じますか?」
制作者「この映画を見て、意見を変える人は、投票する資格がない。」
ま、ごもっとも。でも、絶対、北朝鮮では公開されないだろうな。ちまたの韓国の人たちは、どういう思いをするのだろう。あのツインタワーの犠牲者たちの遺族は。子供のアニメは思いっきりメスを入れるのに、こんな映画を大統領選間際に公開してしまう、アメリカって、やっぱりすごい。


人形が、又、非常によくできてます。ちょっとした表情なんかが、限りなく生きた人間に近くて、恐ろしい。あのあどけない顔して、徹底的にブラックな台本をペラペラと話しながら、誇張された、サンダーバードでお馴染みの、あの糸宙づり動きで演技します。これで、「マトリックス」から、「スターウォーズ」から、その他もろもろのバロディーをこなしてしまいます。背景も、小物も、大変な凝りよう。マニアが一こま、一こま、チェックを入れて、討議が何年も続くような映画です。


しかし、いいのかな。こういう映画もありかな?心の琴線に、思いっきり不協和音を奏でてくれる映画でした。