南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 「ロード・オブ・ザ・リング」「指輪物語」三部作 秀逸

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やった、読み終えました。長いけど、面白かったですよ。
ファンタジーはあまり得意ではないのですが、これは前から読んでみたいと思っていた作品。でも、あまりの長さに尻込みをしていました。ちょっとお手軽な所で、この前の話にあたる「ホビットの冒険」(ビルボの冒険談)を手に取ってみましたが、見事に挫折。

言語学、言語に関する研究はトールキンの最も好きな学問だった。それが高じて約15の人工言語を発明するまでになった。中でも『指輪物語』の二つのエルフの言語、「クウェンヤ」と「シンダール語」は特に有名である。更にこの言語が誕生した背景としての中つ国に間する宇宙論と歴史までも詳細に創り上げている。

ウィキペディア JRRトールキンより抜粋

と、言う事ですが、この創造された独特の言語感が手に余りました。

映画化の話は渡りに船。友達曰く、「これで本を読まずにすむ。」結構、皆、密かにプレッシャーだったりして。監督が現地出身ですので、もう盛り上がり方は半端じゃありません。国中挙げての祭り騒ぎ。人ごみの苦手な我らは、周囲の人たちの絶賛を日々耳にしながら、渋り続け、かなり遅れて、劇場入り。それでも、結構満席でした。これって、こちらの劇場ではあまりないことです。

映画では、第一部が一番好きです。中つ国とその住人達のご紹介。長いパイプをくゆらし、頭巾の影から、顔を出すアラゴルンの格好よい事。ホビットと他の人種との身長差は、スクリーンであまりにも自然で、何度見ても不思議です。のどかなホビット村から、不気味な追っ手をかろうじて逃れて、妖精の国。そして、又、敵の手を逃れての逃避行(でも、敵本拠地に向かうんですよね。)。あれ、ちょっと、ここで終わるのはないんじゃない、という、映画第一部のエンディング。うまいなぁ、あの盛り上げ方。そこで、一年待つ間に、本でも読んでいましょうと言う事で。

原作は当然ながら、もっと書き込みがなされてます。道中がもっとゆっくりで、事件もりだくさん。登場人物、登場生物もぐんと増えます。これは、三部作全編に言えることですが。映画を見ては、原作を手に取る事、三年強、いや四年かかってますね。相乗効果で、二倍どころか、三倍にも、四倍にも楽しめた気がします。映画の第二部、第三部は、すごかったけど、やはり話が早送りの感が否めませんでした。原作は、その欲求不満を解消して、有り余ります。ですが、映画を見ていなかったら、随分と手こずっていたと(たぶん挫折していたと)思います。

と、言う事で、映画が終わってしまって寂しいファン達は是非本の世界に飛び込むべきです。ま、失望を避ける為に、少々警告。

  • レゴラスファンへ
    • 彼の戦闘での大活躍(スケボー射的とか象綱渡りとか)は一切映画の脚色です。本では、戦闘シーンはあくまで、暗く不吉な雰囲気で一貫されています。
  • アラゴルンとアルウェンファンへ
    • 彼らのロマンスは本編には収録されていません。最後の戴冠式に彼女は登場しますが(第一部にもちょっと)。別編があるそうです。

それから、映画ではカバーされなかった、嬉しいエピソードを少し。

  • ファラミアとエオウィンファンへ
    • 王様戴冠式で、いきなり二人が寄り添っていて、あれれと思った方も少なくないかと思います。原作第三部ではそうなるまでのいきさつがきっちり書かれております。唯一のロマンス部門。
  • ホビットファンへ
    • 第三部で指輪のけりがついた後、大団円で皆お祭りだけでしたが、原作ではホビット達が悪党たちがのさばっていた自分の村の奪回の為、最後に大活躍します。

楽しそうでしょう?