南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 読本レッスン(こちらの国語)

"Mum, I'm Emerald!(ママ、ぼく、エメラルドになったよ)"

本のレベルの話です。二年生の息子は学校で、読み方、作文、算数、その他図画工作、体育、時々コンピューターをいじったりしているようです。ようです、と、いうのは、時間割などもらえる訳ではなく、教科書もないので、学校で何をしているかは息子の話と毎日出ている宿題で憶測するしかありません。教科書を使い始めるのはいつからか、一度学校の受付で聞いてみましたが、先生によるのでクラス担当に聞いて下さいとの事。「いや、学校の方針として、どんな教科書を何年生でやるとかないのですか?」と食い下がっても、クラス担当に聞いて下さいの一辺倒。そのうち、買う事になるとは思うのですが、ま、その時に、と、こちらものんびりモード。

「エメラルド」は読み方レッスンの時の本のレベルの一つです。何だかいろいろありすぎて、全体でどの程度かは全然検討がつきませんが。この学校の読み方レッスンはクラス内で子供達を細かくレベル別に分けて、その子にあった本を与えます。子供達は動物のグループ名を与えられ、五、六人いる同じレベルの友達と本を読み合います。先生は各グループを回って補助していきますが、自然とてこづっている子供達の方に時間はさかれます。移住して来て間もない、英語がまだよくわからない子供なども、いきなり入ってきたりしますので。個々人の実力にあった本でていねいに英語の読み方を解読していきます。学期が進むに従って、本のレベルも少しずつ上がります。頑張って、グループ内で実力が上がった子は、その上のグループに昇格したりもします。

息子のグループは「マンボウ(sunfish)」。一応、一番上のレベルなので、その上に昇格という楽しみはありません。それだけに、本のレベルが上がると嬉しいようです。早くも次の色に眼をつけて、変わりたくて仕方がありません。そんなに急がなくていいのだけど。

こうやって分けすぎると差別など出てしまうのではないかと心配も出ます。口差がない子供の事、やはり○君はまだ×レベルだとか、△ちゃんは▼レベルにおちたとか、話はでます。でも、それはそれ、休憩時間にはすっかり忘れて皆で混じり合って元気よく遊びます(と、いうか、今度は遊びのレベルでグループが分かれます)。出る杭はそのまま磨き、引っ込む杭には手を差し伸べ、倒れそうな杭にはそれとなく支えを添える、何とも嬉しい学校制度です。