南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 ニュージーランド入国検査

国境警備隊(NZ ヘラルド紙 十月十七日)より抜粋(訳 南の猫)

クライストチャーチの港では、猿の内臓や防腐加工された死体などが没収されたそうです。死体は検査後入国許可が出ましたが、お棺に一緒に入っていた植物性の詰め物は処分されました。

Border officials had to be uncompromising, only letting off the young, poor English speakers, or older people with dementia.

"Some find it unfair because they are getting an infringement for one apple. But it's the risk of the unknown. There are diseases in Europe that are endemic and controlled by vaccination that we don't have in New Zealand," he said.

警備員は妥協を許さない。若い英語力のない者や、記憶の怪しい老人などは例外だが。

「たった一個のリンゴで罰金を課せられて不正だと感じる人も少なくない。だが、未知の物に対する危険性は変わらない。ニュージーランドでは皆無だが、ヨーロッパでは蔓延していて予防接種で管理している病気などがあるのだ。」と、検疫所の一人は語る。

旅行情報カウンターで勤めていた頃の話。眼が三角になった若い日本人男子との会話。

若者 「裁判所から知らせが来たんですが、罰金を払わないとどうなりますか!?」
「たぶん、出国の時に止められて、その場で支払いになりますよ(たじ)。」
若者 「払いたくないんです!!」
「(気を取り直す。こちらもプロだ。)弁護士にお願いして、裁判所で申し立てもできますけど、きっとお金がかかりますよ。勝てるとは限らないし、時間はかかるし。何の罰金ですか?」
若者 「入国の時にオレンジを捨てなかったんです(<3<3、鼻息)。」
「いくらくらいですか?」
若者 「三百ドルです。ひどいでしょ。たかが、オレンジ一個で。<3<3

話を聞きますと、機内食で出たオレンジをかばんの中に持っていて、入国管理所で引っかかりました。捨てて下さいという指示に従わなかったので罰金を課せられました。

若者 「知らなかったんです!」
「一応、機内で持ち込み物申告書に署名しますよね。あそこに持ち込みできない物は書いてあるはずですが。」
若者 「英語がわからないので、読みませんでした(きっぱり)。」
「(-_-;) でも、署名はしたんですか?」
若者 「はい!!」
「(;-_-;) その場で捨てれば、問題はないはずなんですけど。」
若者 「頭に来たんです<3。絶対捨てたくなかったんです。<3ぼくの物なのに。もう、こんな国にはいたくないからさっさと出て行きたいんです<3<3。」
「でも、きっと記録が残りますよ。申告書がよくわからなかったと、もう一度説明してみますか?」
若者 「別にもう二度と来たくないから、いいんです。こんなの絶対払いません!!!

三百ドルは痛いですよね。でも、私の経験から行くと、この持ち込み検査のお役人さん達はなかなか物わかりの好い人たちです。かばんを調べて何か見つかると、申し訳なさそうにこれは駄目なんだけど破棄してもいいかと聞いてくれます(私の場合は、半分食べかけのビン入りベビーフード。機内でもらっていたのをかばんに押し込んでいて忘れてました。肉が入っていて開いているから駄目なのだとていねいに説明してくれました)。大きなゴミ箱にほいと捨てれば、もうおしまい。

駐車違反や車検切れの罰金だって、きちんとした理由があれば、市役所に手紙を出すと、免除してもらえる事もあります(車検を切らしたのは日本に行っていたからで、その間車は使っていませんでした、とか)。

この若者は、オレンジ一個でニュージーランドの休暇が台無しになりました(最初から三百ドルのはずはないので、何かで上増しされてます。たぶん、裁判所まで通達が行ってしまったからかと。)。来るからにはそれなりに何かを期待していたと思うのですが、、、あの後、どうしたんでしょうね。私はもちろん支払いを勧めましたけど、英語は愚か、日本語もわかってくれたかどうか。

ニュージーランドの美しいユニークな自然を守る為なのです。わかって下さい。