南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 財産の分け前

「この国の法律では別れるときは50%で分けるということになっています。」

何を分けるかといいますと、財産です。正式に婚姻届けを出していなくても、二年以上、カップルとして同居している場合には、この財産権が発生します。最近、同性間のカップルにもこの権利が認められました。たぶん、身を粉にして、家族と家の世話を一心に引き受けたにも関わらず、収入を得ていなかったと言って、だんなが若い女を連れ込んで、無一文で放り出されるかよわい主婦を守るためにできた法律だとは思いますが……

これが嫌で、二年未満でガールフレンドを替え続けた男の、最後の彼女が、別れた途端宝くじを当てて大金持ちになった、という、嘘のような本当の話もありますが……こういう場合でも、もし二年一緒だったら、男の方に宝くじのお金を半分もらう権利が生じます。

ばりばり仕事をこなし、家を買い、ローンを払い続ける友人。その相棒は一応仕事はもっていますが、資格をとりたいと学生に戻ります。生活費はもとより、学費も友人持ち。コース終了後、海外の学校で腕を磨きたいと、渡航費も友人持ち。週末、バイトはしていましたが、どこに消えたのやら。共同生活費にではないのは確か。つまり、数年、共同生活に何の貢献もせず、世話になりっぱなしでも、別れるとなると、家や貯金などの半分を請求できてしまうのです。これを法廷で争って引っくり返す事は可能ですが、それにかかる経費と労力と、なによりも心労を考えると……

一緒に暮らすからには、それなりの通じる想いがあったはずでしょうに。棚ぼたのお金を持ち逃げして、あとの人生貧しく送る、相棒*1はどうでもいいのです。結構アジアのことも勉強していたから、因果応報とか、悪銭身に付かずとか、情は人のためならずとか、知ってるはず*2。できるだけ早く友人の楽しい毎日が戻りますように。

*1:いや、もと相棒か。

*2:ちょっとしつこいかな?やっぱり、怒ってます。