南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 道に迷わないために

にも書きましたが、日本にいるときはいつも何となく北がわかっていたので、結構方向というもので困る事はありませんでした。ちょっと知らない横道に入っても、それとなく目的方向に沿うことはできました。とはいえ、初めての不慣れな町などではちょっと危険。イギリスはロンドンに滞在したときは、まっさきに噂に聞いていたロンドンA-Zという地図帳を買込み、出かけるときは、徒歩中はもちろん、バスでも電車でも、いつもこれとにらめっこでした。単独行動がほとんどだったので、人目など気にしていられません。道という道がすべて名付きの便利なロンドンの街並は、地図での現在位置さえ把握しておけば、目的地につくのに不安はありませんでした。

イギリスっぽい国という噂を聞いてやってきたニュージーランドのあまりの田舎振りの第一ショックが抜けますと、じゃぁ、こんなにちいさな町を歩く事など簡単だと高をくくって散策を始めます。当時、国人口の三分の一が集中していた100万人大都市のオークランドの目抜き通り、クイーン・ストリート。小さな死火山がぼこぼこと配置されているオークランド地域は高低が激しく、この道も二つの丘に挟まれ、港からまっすぐに町の中心を抜け、最後は急な坂となって中心地のはずれで終わります。一応、これに平行に走ったり、直角に交差している道々はあれど、短く、後は行き止まりやカーブの際限ない迷路。海から離れているつもりだったのに、登り坂のてっぺんに到達し、ゆるやかに下る道の先にゆったりと波打つ海が広がったときの驚きといったら。即、地図購入です。幸い、ここも道という道には名前がついていて、しっかり標識も立っているので、地図さえ読めれば迷っても修正がききます。

ただ問題は、発展途上都市のオークランド。年々、住居域が広がりつつあり、新しい地域や道がどこからともなく表れてきます。新居を構えた友人の家にいくのに、古い地図だと道がのっていないなんてことも。ほら、Z地区の北の緑の部分、Y通りから道ができて、左側の2番目を曲がって、右の5番目がうちだから、と、電話で聞きながら地図に書き込んだりして。毎年、たくさんの地図帳が発売され、毎年売れ行きは好調のようです。文明の利器、カーナビとか携帯ナビなどは、まだまだ遠いお国の魔法物語。採算つくほど人口が増えるとは思えないので、オーストラリアと国が合併でもすれば、実現するかも。

あ、一応、便利な地図サイトはあります。
http://www.wises.co.nz/
これと、人の好意で生き延びなければなりません。

と、いうことで、天津は地図で解読可能な街ですか、moli-xiongさん?