南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 制帽

 今年は息子の小学校で制帽が義務となりました。$8.50なり。支給の日に、帰ってきた息子に、見せて見せて、と、頼んだところ、学校においてきましたとの返事。なぜかといいますと、学校外に出してはいけない決まりだそうです。

 翌日、受付さんに聞いてみると、まさにその通り。でも、うちの息子は徒歩通学なので通学途中につかえませんかね、と、いうと、決まりは決まりなので副校長先生に話をしてくださいとのこと。すると隣で聞いていたおせっかい親切なおかあさまが知恵を授けてくれました。「通学中は自分の帽子をかぶります。学校についたら、その帽子はかばんにしまいます。在学中は、外に出る時は学校の帽子をかぶります。帰宅時はまた自前の帽子をかぶって帰ります」そんなのわかっておりますがな。でも、上履きとかならともかく、帽子の替えですか〜〜〜?おりしも、歩け歩け運動で、徒歩通学を奨励しているのに。

 担任のG先生に聞いてみましたところ、ま、いいかな、と、ちょっと柔らかい返事。翌日、学校に迎えに行って帽子の所在を息子に聞くと、案の定、まだ机の中。朝、言っておいたのですけど。そこで、教室まで取りにいかせたところ、G先生のお言葉は「でも、君、自分の帽子を持っているじゃないか」昨日のお返事はなんだったのですか?覚えてないみたい、^^;。「ちゃんと朝、かぶって来ますから」と、横から口を出して、制帽を持って逃げ出しました。帰宅途中、同じ学校の生徒から、「帽子、かぶっていていいの?」と、聞かれた息子。そうか、目立ってしまうのか……

 数日後、Meet the Teachers Nightという放課後の総会がありました。親が集まって、新担任先生の話を聞ける晩の催しです。子供たちは校庭で遊ばせてもらいます。まずは体育館で総集合。校長先生のお話を聞きます。

「今年から、制帽が義務づけとなりました。学校ではかならずかぶってもらいます。なくしたり、忘れたりと、いう言い訳をさせないため、帽子は学校の敷地内にとどめてもらいます。帽子を奨励するために、教師たちも同じ帽子をかぶっています」

 きっぱり、はっきり、断言されてしまいました。どう思う?と問う私に主人は、「帽子の替えなんて変な話だけど、騒ぎすぎるのも変だよ」ごもっともです。とどめはその数日後。又、帽子を忘れた息子に教室にとりに行かせたところ、空手でもどってきます。「H先生がもっていっちゃだめだって」H先生は副校長先生です。その日は、担任のG先生が出張だか会議だかで、臨時に教えてくださったそうで。

 結局、通学途中は自前の帽子をかぶって歩いています。学校についたところで、かばんにその帽子はしまい、休み時間や外の活動の時は、机の中の制帽をとりだします。来週はNational Walking Dayという、国をあげての歩け歩け運動日があります。「できるだけ歩いてみましょう。車での送り迎えは学校から数ブロック離れたこのポイントなどいかがでしょう」と、車を止める場所を指示した地図入りのお知らせが学校からきました。生徒は歩いた距離を毎日学校に報告して、それが統計されるそうです。校長先生も歩いてみるとか。帽子の替えが必要な人数がますます増えるわけですね。なんだか、やっぱり釈然としないなぁ……