南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 地震、もろもろ

 マグニチュード7.8という数値にもかかわらず被害がなかったのは、震源地が軟岩 (soft rock) だったため、ぼきっと (snap) おれずに、ぐにゃりとまがった (lurch) ためだそうです。南島では一週間ほど後揺れが続いているそうですが、被害もなく非常に幸運な結果となっています。オーストラリアプレートの下にもぐりこんでいる太平洋プレートの上にのっかっている南島なので、地震は予測されていたようです。とにかく大きなエネルギーがこうして被害もなく発散されているので、関係者一同は胸をなでおろしている模様。いや〜、びっくりしたけどさ、何もこわれてないし、話の種ができてかえってよかったよ、と、言った現地の人、一名。全くNZの家は地震がきたら一発でつぶれそうな造りが多いので、本当はとてもこわいのです。

 むか〜し、主人と日本の実家で冬をすごした時。皆、今のこたつでテレビを見ているときにぐらっときました。主人は焦ってこたつから足をひきだそうともぞもぞ。床に座るのもなれていないので、立ち上がるのが大変なのです。わたしたちは平然とテレビを見ていました。避難しなくても大丈夫かと聞く主人に、これくらいなら平気、平気、と、皆で安心させますが、まだ不安気にこたつに足をもどそうとしない主人。やがてテレビの下に地震速報と津波警報が流れはじめました。事情を説明すると、その迅速さと徹底さに感心した主人。考えてみれば、ニュージーランドでテレビドラマをみていてニュース速報が流れたことはありません。今回は職場でラジオを流しているので、少々状況がわかりましたが。

 むか〜し、クライストチャーチに行ったときに地震にあいました。ホテルの9階の部屋でお風呂に入っているときに。長湯をするつもりで脇においたコップの水が波紋を描き出したので、頭から?マークがにじみでました。主人が歩き回っているのかと一瞬思いましたが(爆、まさか……と見つめている間に、コップ内の波紋はだんだんはっきりしてきます。これはもしかして……と湯からあがってバスローブを着たころにはかなりの横揺れ。ひきつった顔をした主人がバスルームのドアをあけてきました。どうすれば、と、聞かれたので、とりあえずドアを開けておきましょう、と、答えます。さ〜て、ここは9階だ、エレベーターは使えない、階段でおりるのか、ここの階段は大丈夫だろうか、と、はたまた?マークがとびかいます。ゆっくりとした横揺れでしたので、様子をみることにしました。一応、最も安全とされるドア枠の下で。どすんと来たらもぐりこめるのはあの机のしたあたりかしら、と、めぼしをつけながら。かなり長かったような気もしますが、気のせいかもしれません。結局部屋で息を潜めているあいだに揺れはおさまり、その後は何も起こりませんでした。ホテルからのフォローアップの電話もありませんでした。きっとそんな対策たてていないのだろうな、と、勝手に納得。私は風呂に入りなおして、二人でその晩のパーティーを楽しみました。

 オークランドに住み始めて二十数年ですが、地震体験はこのクライストチャーチのみです。南島と北島の南2/3ほどが地震にみまわれているようですが、ここまできたことは今のところありません。一番こわいのは確か家具の転倒でしたね。一応、点検しておきます。

 参考にした新聞記事:

'Soft rocks' prevented earthquake damage

17/07/2009 Science Stuff.co.nz,

 ついでに:

”Plate tectonics” by Wikipedia