南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 太極拳 その一

 息子が拳法を始めました。大人コースもありまして、太極拳も教えていまして、9月特別大奉仕で無料お試し一ヶ月クラスのお知らせがきました。週末はいつも家事におわれて終わるのですが、思いきって申し込んでしまいました。土曜日ねぼすけ返上第一日目です。行ってみますと、50人くらいはいそうな大きなクラスで、会場の中学校の体育館にいっぱいです。息子の憲法の先生がこのクラスもしきります。今日は天気がよいので上級者は外へ、かれこれはこちらへ、あれそれはそこへ、今日からの初心者は上の小部屋へどうぞ、ということで、私はとことこと階段をのぼって二階のじゅうたんのひかれた小さな部屋へと誘導されました。息子の憲法の先生が集まった4人の初心者を指導してくれました、もったいなや。なかなかの男前の若先生で、拳法もやってますので、動作はもちろん立ち居振る舞いも流れるように優雅であります。いつもはだんだんになった上の席から遠目にしか拝見できない動きが、目の前で披露されます。うっとり。
 ゆったりとしたペースで今日は三通りの呼吸法を習ってきました。この先生は心構えについてもていねいに説明してくれるので、息子のクラスの時もふむふむなるほどと聞き入ってしまうことが多いのですが、今日の話もよかったです。ということで、忘れないうちに、メモ。

  • To be content now. To be able to feel happy at the present. People think they were happy in the past, and, or, will be happy in the future, but not happy now. 今、幸せと感じられるかどうか。過去や未来に思いをはせるのではなく、今、この時に幸せを見いだせるかどうか。
  • Achievement. 達成するということ。どんなによい技術があっても、どんなに素晴らしいシステムの中に身をおいても、自分自身がそれを使えなければ、何の意味もない。身体も心も同じこと。
  • Patience. 急がない。現代は成果を先んじるばかりで、過程を重んじない。庭に種を植え、毎日水と肥料をやりながら、芽がでないかどうかいらいらしながら逐一見張っているようなものだ。成果を得るには、過程をはやってはいけない。技術が先走りしている現代ではとくに脳の回転速度が早くなるばかりだが、身体と心はそうそうについていけるものではなく、そこでいろいろと弊害がおこる。太極拳は思考と身体のリズムを整え、最終的には急がずに多くを達成することができるようになる。
  • Breath. 生きているか、死んでいるか、の唯一の違いは呼吸の有無にある。腹式呼吸は血のめぐりをよくするのみならず、横隔膜を上下させることによって、腹筋も鍛えられるし、内臓のマッサージにもなる。
  • From inside to outside. 筋肉トレーニングなどは外側から身体を鍛えている。太極拳は身体を内側から鍛えるもの。

 と、いうことで、ゆったりと深呼吸をくりかえしたレッスンその一でした。いつもは寝坊しないと疲れのとれない土曜日ですが、早起きしたにもかかわらず、すっきりと過ごせた土曜日でした。明日、ぶりかえしがきて普段にもまして思いっきり寝坊するかもしれませんが(爆。来週が楽しみです。