南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 子供がご飯を残すと……猫家の場合

 自分が子供時代偏食が激しかったのと、料理が不得意であるという負い目があるので、私は全然強く言えません。この国の方針としては、子供の味覚にあった(辛くない、固くない、大きくない)料理を少量出します。欲しがれば、もっとあげます。初めての料理は、自分の皿に余分にとりわけて、少し試させます。気にいったのなら、もっとあげます。とりあえず、タンパク質・野菜・炭水化物の配合だけはきちんととるように気をつけて、子供が食べる物を食べられるように料理しているので(かなりのワンパターンです)、食べ残しは本当におなかが一杯の時くらいしか、ないような……

 そういえば、一度、野菜スープを喰わず嫌いした息子に主人が説教しました。いろいろな野菜がくたっと混ざり合っているのが苦手な息子でした。実は私も子供時代、火を通してくにゃっとした野菜がほとんど食べられず(あの舌触りに背筋がぞぞっとくる)、息子の気持ちはよくわかります。しかたがない、サンドイッチでも作るか、と、思い始めた矢先、主人の言。
"You know. Mummy's not feeling well. But she cooked especially for us. You should be thankful and eat it without making any fuss."
「知ってるか?ママは気分が悪いんだ(たぶん、つわりの時だったと)。でも、頑張って料理してくれたんだ。ありがたいと思って、嫌だと言わずに食べるんだ」
 こんな料理をありがたいとは、と、申し訳ないやら、情けないやらで涙ぐみ、その後、黙々と食べてくれた息子に、はたまた、申し訳なくてこちらが頭を下げたくなった次第。

 主人の子供時代は、とにかく出された物は全部食べないと大変だったとか。半日かけて料理した食事を食べないのはもってのほかと、「おしりぺん」が控えていたそうです。と、いうことで、主人系の家系では、料理してくれた人に感謝を捧げながら、食事をするようです。