南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

"So Long, and Thanks for All the Fish" 奇想天外SF第四弾

So Long, and Thanks for All the Fish (The Hitch Hiker's Guide to the Galaxy)

So Long, and Thanks for All the Fish (The Hitch Hiker's Guide to the Galaxy)

さようなら、いままで魚をありがとう (河出文庫)

さようなら、いままで魚をありがとう (河出文庫)

 ロマンスです、ロマンス。アーサー・デントが一目惚れする女性は、地球でのヒッチハイクで載らせてもらった普通の車の後部席で気を失っていました。その後、偶然に偶然が重なって、一緒にアメリカへ飛ぶこととなり、そこでタイトルにもなっているメッセージの詳しいヴァージョンを受け取ることとなります。最後に神様からのメッセージもしっかりと目に焼き付けて、めでたし、めでたし。

There is a feeling which persists in England that making a sandwich interesting, attractive, or in any way pleasant to eat is something sinful that only foreigners do.

 平凡なイギリス人でまずいサンドイッチを食べるアーサーがハチャメチャな宇宙の不合理性にふりまわされるのはいつものことですが、時には、不作為ながらもうまく利用できたりすることもあって、このシリーズには珍しく、アーサーは幸せに幕を閉じます。が、もう、一話あるんですよね……

 個人的な趣味で言わせてもらえば、もう少しマービンに活躍してもらいたかった。
 

A scientist must be absolutely like a child. If he sees a thing, he must say that he sees it, whether it was what he thought he was going to see or not. See first, think later, then test. But always see first. Otherwise, you will only see what you were expecting.


 子供は、手を出さずにおとなしくみていることはないのが、難点ですね。

 それにしても、英語ペーパーバックの表紙はなぜイルカではなくて、アザラシなのだろう???