南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 愛しの猫たち、銀塩世界 前章

ライカ


インスタントカメラしか経験のない身分で、いきなり水中写真用のニコノスを購入しててこずり、その上ライカにまで手を出して、まさに猫に小判。でも、手に取った途端、一目ぼれならぬ、一触ぼれ。小さいくせにずっしりとしてますが、シャッターの軽い事。上にちょこんと載っているのが露出計。すべてマニュアル。電池はどこ、と、聞いた無知の私に、これは電池などいらない、すべてきっちりと組合わさった精巧なからくりによって写真を撮れる、と、説明を聞いた途端、もう手放せなくなりました。

 露出計でかっちんとはかって、さてシャッタースピード、さて露出、と、一枚の写真を撮るのに時間のかかること。最大の課題はピントでした。視力があまりよくないので、普通のカメラのまん中の丸の中に焦点を合わせるのが非常に辛いものがありました。ライカの場合、長四角が二つ、重なるようになるので、とても見やすい。それでも、ピンボケ写真多発。明るい日向でしたら、被写界深度に頼り切ってピントの幅をきかせた写真が撮れます。でも、一番撮りたい猫たちはぎらぎらした日差しの元で活動するわけもなく……これは、その頃の、顔の判別ができる貴重な写真(フォトライフ)。もとの写真はこちら。構図も何もあったものではありませんでした。でも、やっぱり、フィルムもよいな〜と、昔のアルバムを眺めてスキャンに精出すこの頃です。