南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

大作の中の大作 デューン・シリーズ

デューン/砂の惑星 劇場公開版 [DVD]

SFの古典が結構映画化されております。で、少々古いですが、フランク・ハーバートデューン・シリーズ。原作は早川文庫から出されております。今は亡き、石ノ森章太郎(当時、石森章太郎)先生の挿絵。この挿絵に惚れ込んで本を買ったと言ってもいいほど。

第一作、デューン 砂の惑星
これを映画化したのがカイル・マクラクラン主演の「デューン」。監督デイヴィッド・リンチとのコンビはテレビドラマ「ツイン・ピークス ファーストシーズン [DVD]」で大ヒットだと思います。このコンビは好きなんですよね。カイルのツイン・ピークスの刑事役は、もうこれ以上ないはまり役。でも、デューンは辛かった。大体、文庫本三冊の超大作を二時間の映画にするのは、至難の業。天才リンチ監督に期待したのですが、ちょっと、やっぱり、うーん。唯一の救いは、敵役。ばっちり、イメージ通りでしたね。でぶでぶに太って反重力ベルトをつけていないと動けない宿敵ハルコンネン男爵とその甥っこ。甥っ子は歌手のスティングが名演技。この二人の醜悪振りは原作その物。でも、何世代もの綿密な計画の本に生み出された、世紀の救世主、ポール・アトレイデには見えなかったです、カイル君。やっぱり、原作先に読んでしまうと、自分のイメージが先行してしまうのでしょうか?最近、やり直しと言って、テレビ用に、しっかり長くDVD三本分誰かが作りましたが、こちらも没。皆、皆、役不足

で、映像で失望してしまった方々も、これにめげずに本を読みましょう。「デューン砂の惑星 (1) (ハヤカワ文庫 SF (76))」「デューン 砂の惑星 (2) (ハヤカワ文庫 SF (83))」「デューン砂の惑星 (3) (ハヤカワ文庫 SF (88))」「デューン砂の惑星 (4) (ハヤカワ文庫 SF (94))」絶対、鳥肌立つこと、請け合いです。こんな雄大な話を書く人の頭の中はどうなっているんでしょうね。当然、これだけの構成を放っておくのは、勿体ないという事で、続編が続々出ます。

そして、日記も、やっぱり、一日では書ききれず、続きは又、後ほど。まだ、手元にあるんですよね、早川文庫。海を渡って、こちらの何度もの引っ越しを生き抜いた、どうしても手放せなかった、数少ない文庫本の一冊、じゃない、四冊。ポール君の顔、拝んできます。