南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

日曜日の夕食

夕べは主人の両親と親子三代揃っての和気あいあいの団欒夕食でした。家族構成からいきますと、うちは、主人と私、息子六歳半、娘十六ヶ月半。主人の両親は近くに住んでいて、時々孫の顔を見にきます。義母はプロのコックさん。昨日も私宅での五十人ほどの昼食パーティーの仕出しで、大忙しでした。そのおこぼれを、いただいたのが私たち。

メニューは

  • ロールパン(これはパン屋さんより仕入れました)
  • 手作りハム(義母がハム肉の固まりを肉屋で仕入れて、オーブンで焼きます。味付けは企業秘密。)
  • 鳥のもも肉(甘酸っぱく、ちょっと唐辛子も入れて、オーブンで焼き上げてありました)
  • 葡萄の葉で巻いたご飯(シナモンの効いたラムのひき肉と松の実を混ぜたお米を葡萄の葉できれいに巻いて、ニンニクと煮込んだ物)
  • レバノン風ミートパイ(可愛い月形のパイ生地の中にラムのひき肉とタマネギと松の実)
  • サラダ(トマト、キュウリ、赤・黄・緑ピーマン、庭のレタスとパセリとミント)は、料理の苦手なnekoの今夜の唯一の貢献。ドレッシングはもちろん、義母の手作り。これも市内のサラダバーに売り出している、人気の商品。

と、いうことで、もう、お義母さまさま。おいしかった。

主人はNZ生まれのレバノン人です。主人の曾祖父が兄弟でレバノンからNZに移民し、レバノンから姉妹を呼んで結婚。二家族でここに根を下ろし、私の息子が五世代目。もう、おじさん、おばさん、いとこにはとこの大家族。とてもではありませんが、名前が覚えきれません。(ここまで書くと、地元の人にしっかり正体が割れますね。日本人の知り合いは少ないし、はてなユーザーはいないでしょうけど。)お義父さんの姉兄達は多人種と結婚されました。が、お義父さんはNZにレバノンからワーホリ(あの頃からあったんですね。)に来た、お義母さんに一目惚れ。めでたくゴールインして、今日に至ります。それで、主人の祖母にあたる、義母に鍛えられたお義母さん。昔はレストランを経営していました。今でも、その当時のお客さんに、再開しないかと聞かれます。

レバノン料理はラム肉をよく使います。それと、松の実。中近東ですから、当然、葡萄にレモン、オリーブが豊富。前述のお米の葡萄葉巻は不思議な味です。葡萄の葉は紫蘇の風味に似ています。私たちの一番のお気に入りは、Kibbeh Nayyeh(発音は想像におまかせ、私が言っても何度も直されて、未だにマスターしてません)と呼ばれる、生のラムひき肉料理。レバノンパン(そちらでピタパンと呼ばれていると思います)にのせて、オリーブ油をかけ、ミントの葉とタマネギ(これも生)と一緒に巻いて食べるもの。肉はもちろん新鮮な物を義母が肉屋から仕入れ、丹念に脂肪をきりとり、自分で挽きます。それに、ブルゴルという小麦をゆでて干して砕いたものを混ぜます。タルタルステーキレバノン版と思っていただければ(と、言うと義母に怒られます。比べるなって。)お寿司のとろにも匹敵するあの舌触りと風味。

料理のできないnekoには、有り難すぎるお義母さま。どうか、長生きして下さい。