南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

アイ・ロボット 優

アイ,ロボット 通常版 [DVD]

あまり期待せずに見始めた映画(最近こればっかり)。だって、あんまりいい評判聞かなかったし、予告編を見ると、何だか機械恐怖症をあおるホラーみたいな印象を受けて。

楽しかった。ロボットのデザインがとてもいい。CG様様。高速道路でのわらわら攻撃なんて、どきどきです。最終決戦もすごかったけど。主人公のウィル・スミスもはまり役。ロボットに異常なまでに懐疑的で嫌みなやつ、と、最初はみていましたが、なーるほど。それにしても、よく走りますね、この人。Fresh Prince of Bel Air: Complete First Season [DVD] [Import]やっていた時から、彼の体当たり演技は好きでしたが、今までの映画で特に気に入ったのはありませんでした。MIBもおもしろいんですけどね。個人的には、絶対こちらの方に軍配。

原作「アイ・ロボット (角川文庫)」はSF古典三大作家(と、勝手に命名、それともどこかで聞いたかな?)の一人、アイザック・アシモフ。映画化を聞いたとき、どうするんだろうと不思議だったのです。だって、これは短編集。ロボット開発の歴史を追って、いろいろな問題をケルビン博士が中心に、一編一編解決していきます。だから、ウィル扮する刑事さんはこの本には出てこなかった、と、思います。映画はどちらかと言うと、長編「はだかの太陽 (ハヤカワ文庫 SF 558)」の人間刑事とロボット刑事のキャラをベースにしたような。で、最後のあの救世主振りは、このロボット刑事がのちのち絡んでくる「銀河帝国興亡史シリーズ」?(一番目がはまぞうで見つからないのは何故?絶版ですか?)

なんて深読みしなくても、十分楽しめるこの映画。欲を言えば、ケルビン博士、あんな美人役者使わないで、原作の渋いオールドミス学者のままでも、おもしろかったのではないでしょうか。