南の猫の新西蘭雑記

日本も結構好きなのですが、根っこがこっちに深いです。

 カメラ顛末記(ニュージーランドのリストラ)

FUJIFILM FinePix S3Pro デジタル一眼レフカメラ

FUJIFILM FinePix S3Pro デジタル一眼レフカメラ

初写真を公開した時に、しきりにコメント欄に顔を出した我が家のカメラの名称。使う以上、少し情報を仕入れておこうと検索したら、、、た、高い、、、それはコンパクトに比べたら高価なのはわかるけど、一眼レフってこんなに高かったっけ、と、他のを見てみると、やっぱりフジというのか、FinePixというのか、の値段は高めですね〜。そういえば、主人が言っていました。カメラはいいけど、値段もいいと。で、どうやって、こんな高価なお宝をローン地獄の真っ赤な炎の中で二人の子育てをしている夫婦が手に入れられたかと言いますと、
主人の退職金の一部でした。

主人はデジタルカメラとその関連のソフトウェアの専門です。会社が卸しているデジカメを小売店で説明したり、プロのカメラマンがソフトでトラブった時のテクニカルサポートなどをしていました。地元資本だった会社が、外国資本に買い取られた途端に始まったリストラ。サービス部門はもちろん、すぐにメスが入ります。

こちらはあまり組合は強くありません。工場とか、病院とかは、結構さかんに活動をしているようですが、普通の会社では、組合に参加している人はあまりいません。雇用契約は個人的に交渉します。退職勧告を受けた場合も、一応、一定の退職金の規定は法で定められてはいますが、後は、個人の腕(ねばり)次第。そのまま、会社の条件をのんで、波風たてずに静かに去っていく人もいました。うちは弁護士を立てて、ちょっと奮闘。だって、生活かかってますもん。弁護士が、雇用契約を隅から隅まで読んで、今度は主人の勤務状況を根堀葉掘聞いて、会社側の不具合を見つけ出します。それを元に、退職金増加の交渉。甲斐あって、金額少々増加、そして、カメラと他のおまけが少しつきました。後の弁護士からの請求書を見て、差し引きとんとんかもしれないと、思ってしまいましたが。

カメラはかなり真剣でした。一時は商業カメラマンを目指した主人。もしかしたら、返り咲きかと。しかし、幸運な事に、何とか次の仕事が見つかりました。地元の家族経営の小さめの会社、でも顧客は世界中にいますので、今度は海外出張なども(一緒に行きたい)。やっぱり、定収入じゃないと不安で。家も引っ越さずにすみ、一家の大黒柱になりそこねたこのお宝カメラは、私の高価な玩具(?)に落ち着きました。猫に小判にならないよう、精進いたします(つもりです)。