ムーラン（木蓮）良

ディズニーのアニメです。招集を受けた、足の悪い父に代わって、軍隊に潜り込む女の子のお話。

ジンギスカンが中国に攻めて来た時代です。各家族から男子を一名、軍に差し出す勅命を受け、昔は名の馳せた軍人である主人公の父も、もう一度出陣の決意をします。一人娘の主人公は、そんな父を見るに耐えず、父の鎧と刀を夜中に持ち出し、愛馬を駆って、軍のキャンプに合流します。もともと、頭の良い、当時の娘らしからぬ、主人公ではありますが、やっぱり、苦労します。で、ここの、脇役に、家の守護霊（？）の一人、小さな竜が付きます。声優は、エディー・マーフィー、と、くれば、当然、口が回りに回ります。シュレックのろばより、すごい。おかしい。楽しい。もう、一匹の脇が、無口のこおろぎ。こちらが実務をこなします。

ディズニーですから、歌あり、友情あり、アクションありで、子供と安心して見られます。でも、侮ってはいけません。この映画は東洋風の線を意識して、人物も背景も、ひと味もふた味も変わった書き込みをされてます。馬合戦の所は、実物の馬を動かして、なぞったとかで、圧巻。ご先祖の霊たちのゆるゆるした動きも、どこかしら東洋風。あの流れて尾を引く透明感は、キャスパーにはありませんでした。

CGに押されっ放して、こういったアニメはもう作らないとか。惜しいな。いいと思うんですけどね。おしゃまな女の子の話が好きな人なら、誰でも、気にいると思います。