口にする練習は目に頼ってはいけませんが、それとは別口で本を読むことはおおいに結構です。米軍基地で、兵士達が捨てて行ったペーパーバックを読んで英語を身につけたとおっしゃる日本SFの始祖矢野徹大先生のお勧めのペーパーバックの読み方です。
- ペーパーバック百冊読破計画
- 辞書は使わずにとにかく読み通す。
- ジャンルは問わず。
- 1/3まで読み進んで、全然内容がわからない場合は諦めてもよい。これも一冊に数えられる。
一月二冊で一年に二十四冊こなせます。どこかでもう一冊余分に頑張れば、一年に二十五冊。これを四年続ければ、百冊読破です。
1.は、とにかく止まらずに読む事が大事。知らない単語は無視します。その話に重要な単語であれば何度も出て来ますので、そのうちに何となく意味がわかってきたりします。
2.は、気負っていつも実力ぎりぎりの本に挑戦していると挫折街道まっしぐら。たまにはレベルダウンして子供向けの軽い童話や、昔読んでみた本なども取り混ぜて、息抜きしながら、長く細く続けます。
3.も、長続きの秘訣。努力は買いますが、無理のしすぎは禁物。とりあえず、違う本に挑戦して、又、戻るのもよし。戻らなくても、全くかまいません。
知らない単語や言い回しに出会っても、うろたえずに止まらずに読み進めるようになったら、次の段階です。遥か昔、東京に通勤していた頃、電車でペーパーバックを読んでいたら、これみよがしに聞こえてきた会話がありました。
年配サラリーマン | 「いい格好しちゃって、まぁ、意味もわからないんだろうに」 |
若手サラリーマン | 「いや、結構、わかってたりすると思いますよ。」 |
若オーエル | 「どうやって、意味をとっているのかしら?一語、一語、翻訳できるのかしら?」 |
若手サラリーマン | 「いや、意訳と言ってね、だいたいの意味だけとっているんだよ」 |
年配サラリーマンさんはもう少し暖かい目で若者を見守って下さい。若手サラリーマンさんは惜しい!あなたは出世株です。当たらずとも遠からずで、だいたいの意味はとってます。一言一言、日本語変換していたら、いつまでたっても読み終わりません。それは、同時通訳さんの技*1。意訳もしていません。この時点では日本語モードはオフです。と、いうか、オフにする練習です。再び、矢野徹大先生の、今度は翻訳する際の本の読み方。
- 翻訳を始める前に三回、本を読む。
- 一回目、辞書を使わずに読み通す。できれば一晩で*2。
- 二回目、知らない単語に線を引きながら、読み通す。二回目を読み終わってから、初めて辞書をとり、わからなかった単語の意味を書き出していく。
- 三回目、調べた単語の意味をチェックしながら、もう一度読む。
そして、いよいよ翻訳にとりかかります。ま、ここから、又、七転八倒するわけですが、それは当人の実力次第です。当猫は七転び八起きどころではありませんで、十転、二十転、時々起き上がれなくて、昼寝をしたりします。
そして、次回はなんと、英文和訳。